魂のダンス

書く無用人

田吾作スピリット(2020/4/6(月)~4/10(金)の雑記)

4/6(月)

 今週から本格的に在宅勤務になった。電車に乗らなくていいだけで、こんなに気が楽なのかと感じる一方で、SNSをみると相変わらずの満員電車のようできもちがくるしくなる。

 先週リリースされた新譜をBGMに地味業務をすすめる。加えて、フィロソフィーのダンス「シスター」をようやく聴く。これまでの曲よりも音がはっきりとした印象を受けた。メロウなR&Bナンバーでめちゃくちゃ良い。山下達郎のサンデーソングブックを聴く。今回からスポンサーが楽天カードになり驚いた。流れていたDavid Cassidy「Take This Heart」がものすごく好みだった。この流れで先日逝去したBill Withers『Still Bill』を聴く。「Lean on Me」ももちろんだが、2曲目「Let Me in Your Life」がだいすき。ご冥福をお祈り申し上げます。

 さくっと業務を終わらせ、スーパーに買い物に行く。いつも行くところだと、ここ最近は好物の納豆がいつ行ってもないので、別のところに行くと普通にあった。流通ルートはいったいどうなっているんだろうか。

 ごはんを食べたあと、昨日寝付きがよくなかったせいかとても眠い。一瞬寝たあと、Youtubeにアップされた「#WASH」を観る。この状況下で経営等がくるしいライブハウスの経営者のもとへ、GEZANのマヒトさんが話を聞きに行くという動画。かれらの言葉や行動を目にして、音楽好きで音楽(ひいては文化全般)がないと生きていけない一会社員の自分にはいったい何ができるのだろうかと考える。考えるけれど答えがでなくて、答えがでないということをこうしてインターネットに書きつけることしかできない。

 すこしやることが残っていたので作業をしながら、BSSラジオ『森谷佳奈のはきださNight!』を聴く。最近の流行り歌を矢継ぎ早に流しながら、森谷アナがリスナーの声をズバズバ切っていったり、おいおいそんなことまで話すのかよとこちらが思わず突っ込んでしまうトーク(本人曰くまだまだ軽いほうらしい、たまげる)だったりを面白く聴いている。森谷アナも今回の放送冒頭で仰っていたが、こんな状況下だからこそパーソナリティとリスナーのコミュニケーションが醍醐味のラジオはぜったいに心の支えになると思っている。

4/7(火)

 今日も在宅。午前中のうちに必ずやっておかなければならないことが終わってしまい、あとはのらりくらりと仕事する。

 昨晩寝る前にダウンロードしたLOSTAGEの新作アルバム『HARVEST』を聴く。ものすごく良い。クレジットの通り、これまでベースボーカルだった五味さんがギターを手にしている。アコースティックを基調としたサウンドに、いまをじっくりと見つめた詞。音の雰囲気はどこかAmerican footballを思い出すのだが、いまここで暮らすわれわれに強く響く作品だ。

 夜は友人KとDとビデオ通話しながら飲んだ。

 『ノット・オーケー』を観終える。これはシーズン2を観ないと厳密に評価できない。シーズン1はあくまで前日譚なのだと感じる。

 GEZANが中心となって、大阪のライブハウス・難波BEARSを支援するためにコンピレーションを作成したようだ。先行公開された「証明」という曲を聴く。現状を生き抜くというつよい意志を感じる楽曲で、こちらも心が沸騰してくる、そのままコンピレーションも購入した。

 何となくテレビの番組表を見ていたら、枝優花監督のドラマ『スイーツ食って何が悪い』が再放送されるというので観賞。甘いものが大好きだけど周囲に打ち明けることのできない男の子のお話。ジェンダーの規範にとらわれることなく、ほんとうの自分であるためにはどうするのかというテーマというと重苦しいかもしれないが、そこをスイーツという珠玉の食べ物を媒介させることでやさしい雰囲気が醸し出されていた。ぜひ連続ドラマにしてほしい。崎山蒼志の何でも効率よく過ごそうとする精神を持ちながらも、なかなかギターを持って人前で歌うことができない高校生役の演技もいい雰囲気をだしていた。「塔と海」は何度聴いても良い曲だ。

 


4/8(水)

 ceroの髙城さんのソロプロジェクト・Shohei Takagi Parallela Botanica『Triptych』を聴きながら作業。空間を揺蕩うきもちにさせてくれるローファイな音像が心地よい。ほかにはWilma Archer『A Western Circular』やThe Style Council『Our Favorite Shop』を聴いたりした。

 『チョコナナ』はアルピーの酒井さんがリモート出演。このラジオのリスナーはキモメン・キモウーメンと呼ばれているが、彼らとビデオ通話する「あつまれキモメンの森」という企画が前述の酒井さんリモート出演も相まってカオス状態になりおもしろかった。『D.C.GAREGE』は酒井さんの昆布締めの件から先週に引き続き、平子さんの妻が学生時代インカレサークルとつながりがあり遊んでいた疑惑の件。こちらも面白く聴いた。

 すこし買い物をしに外に出る。道すがらにある人気の喫茶店もお客さんがほとんど入っておらず駅前のスターバックスも閉まっていたので、現状の危機状況を感じる。幸いなことに書店は開いていたので立ち寄り、最新の『文藝』を探すも入荷していないようだった。しかたなく通販で購入することにする。店舗では、ナナ・クワメ・アジェイ=ブレイニヤー『フライデー・ブラック』を購入した。帰りはテイクアウトで美味しいたこ焼き屋さんのたこ焼きを買った。だいじなものごとが長く続いてほしいからこそ、こういった形で飲食店を支援していかなければならない。

 Twitterのフォローしている方々の発信を見て、私立恵比寿中学のライブ映像がYouTubeに公開されていることを知る。パフォーマンスがものすごく力強くなっていて感動した。最近のエビ中は全然追えていなかったので、これを機に聞き直したい。その後、ハロプロの映像を観たり、本を読んだりしたりしたあと眠る。

 


4/9(木)

 あまりにも家にいる時間が長すぎて、鬱々としてきた。

 近所のコンビニに簡単な買い出しをするついでに、今月号のPOPEYE「東京物語」を買った。なにしろこちとらまだ東京2年目のトーシロなのである。コロナ禍が落ち着いたあと、まだいったことのない場所にはやく行きたい。

 今週の「相席食堂」はるな愛KABA.ちゃん回を観ながら、食事をとった。ランニングでもしようと思ったところ、突然雨が降ってきたので断念した。すると猛烈に眠たくなって、一瞬横になったとたん夜中の1時になっていた。このまま起きても体調は悪くなるだろうから、そのまま眠る。

4/10(金)

 結局始業ギリギリまで寝てしまい、慌てて朝シャン。朝シャンなんて言葉を数年ぶりに使った気がする。高校のときに仲の良かった部活の先輩は毎日朝シャンしてから朝練に来ていた。結局軽く汗をかいているのだからあんまり意味がないのではと問うたことが一度あるが、寝ぼけた頭をシャキッとさせるためには必要不可欠らしい。当時はピンとこず、そうなんっすねぇと雑な受け応えをしたが、いまならその感覚はすこしわかる気がする。きもちシャキッとさせて業務に取り組む。『ハライチのターン』を聴く。岩井さんの嫌いなパクチーを食べようとする件が面白くてつい耳を傾けてしまう。

 お昼どきに郵送物の発送や文房具の購入をする必要があったので、外出。
 mei eharaの新曲「昼間から夜」を聴く。バンドサウンドの絶妙なバランスとmeiさんのボーカル双方が、何とも言えない温度感をもって表現されたすばらしい楽曲だ。アルバムも楽しみになる。
 続けてceroの髙城さんのソロ作(とてもお気に入り)も聴きながら、諸用を済ます。
 近所の文房具屋さんではレジの前におそらくポリエステル製の透明なカーテンがかかっていて、抜群の防護体制をとっていた。店員のお母さん曰く、「ニュースでコンビニがやっていたのを見て、今朝から真似してみているのよ」とのこと。こんな状況でもお店を開けてくれて本当にありがとうという気持ちでいっぱいになる。軽く雑談をしてお店を出た。そういえば誰かと対面で話すのは久しぶりだ。
 帰りには近くのパスタ屋さんでうにたらこスパゲッティをテイクアウトした。久々にうにを食べたが、とてもクリーミィでたいへん美味しかった。

 昼からはビデオ通話をしなければならない事情ができたため、伸ばしっぱなしだった髭を剃る。髭を伸ばしたら果たしてどんな様になるのかと期待半分怖さ半分で伸ばし続けていたが、色気などはさっぱり出ず結局地黒の虎河豚にしかならなかった。つんつるてんにもどった。

 業務を終え、さすがに来週からはしっかりせんといけんと思いながらも、結局だらだらしてしまいそうだ。
 夕飯を食べて、気になっていたニューヨークのYouTubeチャンネルで大学時代お笑いサークルにいた芸人特集を観た。これがものすごく面白かった。学生サークルならではの文化やナイチンゲールダンス・ヤスさんのカリスマだったが学生お笑い大会予選落ちといったエピソードが知れて楽しく視聴することができた。
 ここから話は逸れるが、こういった首都圏の大学で緩やかな交流をしながら何かしらの活動を行っていることがほんとうに羨ましくて仕方がない。高校時代からすきなものごとにアクセスしやすい首都圏に出かったけれども、それは叶わず地方の大学に進学した。もちろんそれはそれで楽しかったし友人にも恵まれたのだけれども、こういう話を聞くとどうしても若さ故の楽しそうな活動が憧れていたことそのもので心がわさわさしてしまう。きっとこれからもこの首都圏コンプレックスと一生付き合っていかなければならないのかもしれない。

 なんて考えごとをしてしまいくさくさしてきたので、ひさびさの腹筋トレーニングとランニングを行った。Sorry『925』とJAGATARA『裸の王様』をお供の音楽にした。

 夜シャンをして本を読んで『かが屋鶴の間』を聴いて眠る。