魂のダンス

書く無用人

インスタント(2020/4/27(月)〜5/1(金)の雑記)

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4/27(月)

 

 ずっとラジオを聴いている。基本的に、radikoのタイムフリー機能を使って過去1週間に放送されたものを聴いている。そうすると時折流れる時報やパーソナリティのテンションなどから、いま流れる時間とラジオから流れてくる時間がズレていることがだんだんはっきりしてくる。
 Netflixで『火花』を観終わる。特に8話以降が良かった。徳永と山下のお笑いコンビ・スパークスの隆盛と下降、そして徳永の師匠のあほんだら・神谷の転落。物語を支えていると感じるのは、ロングカットで映し出される人物の表情だ。特に白髪を真似た神谷にたいして、徳永が怒りと失望と悲しみが入り混じった表情をするシーンが印象的だ。もちろんこの場面だけではなく、徳永を演じる林遣都の演技が全編通して良い。スパークス解散ライブの場面を観ると、どうしても涙が流れてしまう。迷走を重ねる神谷を演じる波岡一喜も良い。そんなわけで原作を棚から取り出して読み返す。

 神谷さんの頭上には泰然と三日月がある。その美しさは平凡な奇跡だ。ただ神谷さんはここにいる。存在している。心臓は動いていて、呼吸をしていて、ここにいる。神谷さんはやかましいほどに全身全霊でいきている 。生きている限り、バッドエンドはない。僕達はまだ途中だ。これから続きをやるのだ。
又吉直樹『火花』文藝春秋、2015年)

 


4/28(火)

 

 『ファーストサマーウイカのANN0』を聴く。ここ数週間で頻繁に話題に挙がる安田顕さん(特に変態エピソード)が、Twitter上で連絡をとったことによりまさかの電話出演。胸があつくなる展開に業務の手を止めて思わず聴き入ってしまった。それにしても、安顕さんのもったりとした話し方が気になってしまい、電話口からも不思議な方という印象が強く残った。いやしかし、誰しも黒歴史だらけだという安顕さんとウイカさんの発言や、安顕さんがだからこそ若い人の失敗に寛容であるべきだと言いかけたらCMに入ってしまったことなどが本当によかった。
 お昼にコンビニにご飯を買いに行くと、近所で水道か何かの工事をしていた。交通整理員の方とお疲れさまですと言い合った。
 最近はレコードプレーヤーの調子が悪いことと気分がダウンしているのもあって、音楽を聴く気になれない時間が多かったけれども、『ウイカANN0』のおかげで気分が上昇し、Apple Musicの再生ボタンを押す。XTCPixiesSonic YouthPavementニューウェーブオルタナあたりを聴いてより元気が出る。何だか久しぶりにandymoriが聴きたくなってきて、好きな曲をピックアップして聴く。andymoriを聴くとバンド活動をしたくなってくる。
 業務を終え、スーパーに買い出し。今日は麻婆豆腐が食べたい気分だ。家には甜麺醤だのウスターソースだのはないので、クックドゥで済ませる。こんな具合に適当でいいのだ。明日の分も残しておこうと思ったが、美味しくて一気に食べてしまった。というか本当に3~4人分なのかというくらいすくない量だった。表示されている挽肉と豆腐の量を次に作る時は倍にしてやろうか。
 Netflixを徘徊する元気も出てきたので、話題の『梨泰院クラス』を観る。「梨泰院」と書いて「イテウォン」と読むらしい。「いてうぉん」と入力したら漢字で変換候補が表示されてびっくりした。そんなことはどうでもよいのだが、内容に関して言うと1話から怒涛の速さで展開が進み、ツッコミが追いつかない。念のため続きも観てみるが、このお話しはいったいどこへ向かっていくのだろうか。
 その後『ミッドナイトゴスペル』も観てみたが、こちらは観るドラッグとしか言い表せない作品だった。主人公が謎デバイスを用いて仮想宇宙のとある星に行き、そこでの出来事をラジオとして放送する?流れなのだが、肝心の内容を理解しようとすると脳が溶ける。1話はゾンビが大量発生している星に行き、そこである国の大統領と会話を広げる。しかし、ここで繰り広げられる会話が問題なのだ。薬物を使用することへの是非を延々と話しているかと思えば、いつの間にか瞑想や精神世界の話へと展開されている。いみがわからない。そんななかでも星を襲うゾンビの危機はますます深刻になっていくし、登場人物は闘うなどして普通に対処していくので、ますますわけがわからない。にもかかわらず最後は会話の内容とゾンビパニックが思わぬ方向で合致する。なんじゃこのアニメは。元気なときにしか観れない作品だ。
 自宅筋トレをしながら、Jamie xxの新曲「idontknow」を聴いているとちからがみなぎる。そのながれでBamba Pana、DukeといったタンザニアのダンスミュージックやRP Boo、Traxmanといったシカゴのジューク界隈を聴くと、さらにちからが沸く。久しぶりに爆踊りしたくなる気持ちを少し抑えて、ちいさな部屋で頭を振るのみにしておく。

 

 

4/29(水)

 

 なぜか自分は戦時下にいる。自分が通っていた大学の体育館のフロアが銃撃戦の会場となっている。体育館の外は架空の空間が広がっていて、なぜかそこだけ平和にロックフェスティバルが開催されていた。
 体育館のフロアでは、血みどろの争いが繰り広げられるなかで、ステージでは向井秀徳が決死の表情でギターをかき鳴らし叫んでいる。なぜステージには銃弾が飛ばないのだろうか、もしや向井秀徳がはじき返しているのではないだろうかと考えていたら、目が覚めた。夢だった。
 そういえば今日は祝日だった。もはや祝日という感覚はない。『アルコ&ピースのD.C.GARAGE』と『チョコレートナナナナイト』を聴きながら、簡単に掃除をして、飯を食う。
 ずっとごろごろしている。特に何かをしようというきもちになかなかならない。TVerで『あちこちオードリー』、『相席食堂』などを観る。『相席食堂』では、兎味ペロリナさんのロケが微笑ましかった。明確に定まっていないキャラ設定、根の真面目さ、ボクシングの山根会長と偶然出会う運の強さなど、見どころたくさんだった。
 ここ最近は夜になると、『アフター6ジャンクション』を流していることが多い。定時で帰れていた去年の研修期間中は聴いていたのだが、本配属が決まり残業が当たり前になってくるとなかなか聴くことができなかった。改めて聴くと、耳から入る情報が自分にマッチしていて勉強になる。今日はDJの人が邦楽を中心にミックスしていて、こぶしファクトリーの「桜ナイトフィーバー」が元々はKANの曲だったことを知った。

 

 

4/30(木)

 

 GWに入るというのに、業務内容が日に日に増えていく。
 井出健介と母船のニューアルバム『Contact From  Exne Kedy  And The  Poltergeists』がとても素晴らしい。サイケデリックロック、グラムロック、ブラックミュージック、そして歌謡のテイストが入り混じり、妖艶な雰囲気に満ち満ちている作品だ。歌詞も不思議で、どうやら物語形式になっている。これはフィジカルも手に入れて、しっかりと聴き込みたい。
 さくっと業務を終えたことにする。最近はあまり本を読んでも頭に入ってこないので、TVerNetflixを観る。『あちこちオードリー』、『梨泰院クラス』、『ペーパーハウス』を観る。
 『梨泰院クラス』は1話が怒涛の展開過ぎてはたしてどうなることやらと思っていたが、2話以降もそのテンポが全く減速せず、困難と希望が次々とあらわれる。父親を失い、中卒で前科者になってしまった主人公・パク・セロイが、居酒屋チェーンの社長となり野望に突き進む話なのだが、曲がったことが大嫌いで信念を曲げないセロイが時々ポンコツさを見せるのが可愛い。刑務所を出所し遠洋漁業でお金を貯め、ようやくお店を出したにもかかわらず、コンセプトがはっきりとしない店になっていることにあまり気づかないことなど、思わず突っ込んでしまう。しかしここでもテンポを落さず、かれの力になる人物がたくさん登場し、セロイの信念に揺さぶられ、前に進んでいく。あと主人公が恋い焦がれる人物・オ・スア演じるクォン・ナラが指原莉乃にすこし似ているけれども、不機嫌なときの眼がめちゃめちゃ良い。あれ、意外と観るのが楽しくなってきている。

 

 

5/1(金)

 どうやら休日らしい。メリハリがなく状況も状況なので、以前みたいにテンションが上がるはずもない。しかし、今日はすこしだけ良いことがあった。注文していた新しいレコードプレーヤーとCDコンポが届いたのだ。本格的なオーディオを整えようかと思ったけれども、所詮ワンルームの小さい部屋でひっそりたのしむ程度なので、あくまで最低限の設備にした。それにしてもこれまで安いレコードプレーヤーに内蔵されていたスピーカーで聴いていたのとは全く違い、当たり前だが音が良い。

 そして別日に届いていたthe pillowsのレコードに針を落とす。きもちがバッドに入りそうなときは、自らの精神的支柱になったたいせつな作品にふれるにかぎる。特にthe pilllowsの3期初期作品では、『RUNNERS  HIGH』が特に好きだ。いまでも曲順だけにとどまらず、歌詞もしっかり覚えている。そんな思い入れのつよい作品を聴いたことで、心持ちも上昇していく。
 Netflixで『梨泰院クラス』を観たり、TVerで『勇者ああああ』を観たりしているうちに、いつのまにか夜。大学時代の同期とZoom飲み会をする時間になる。
 久しぶりの再会なので昔話に興じつつ、近況を報告し合った。いまでも少年の心を持ち合わせている友人が、何かアクションを起こそうとしたのか、突然持っていたスマホでアダルトビデオの映像を見せてきた。おいおい何してんだよと皆から総ツッコミをくらっていたときに、別の友人の部屋の電球がタイミングよく切れた。遠隔でポルターガイストが起き、それはもうはちゃめちゃに笑い合った。その後深夜までZoom飲みは続き、自分はというとしっかり寝落ちしてしまいましたとさ。